リーダーズダイジェストのヒットDM
タイムマシーン ~むかし先進のダイレクトメール考察①~
2010/02/25

いまから30年程前、日本リーダーズダイジェスト社(JRD社)という外資系企業が日本においてダイレクトマーケティングの草分けとして活躍していたことを知らない業界人はいない。その当時、JRD社に在籍していた筆者とともに、ダイレクトメール(DM)を振り返りながら現在のダイレクトマーケティングを考えてみたいと思う。数々の興味深いDMを紹介していきたいと考えている。

まず、第1回は本誌リーダーズダイジェスト日本語版のダイレクトメール(DM)を紹介したい。
リーダーズダイジェストは毎年1月にその年のリストを集めるDMを撃った。最盛時には400万通ものDMを発行するのである。平均で2%~4%のレスポンスがあった。だから8万人~16万人が新規顧客になる。このリストに向けて段階的にDMを打って事業を行っていくのである。

その第1弾のコントロール(簡単にいうと基準となるDM)がここに紹介するDMである。大きく分けるとAPC(Advanced Postcard)と本体DMとなる。APCは本体DMの到着する前、1週間に発行される。(一番左上のハガキ)「懸賞通知発送の確認」「発信日○○年○月○日」など、裏面には賞金総額などが表示されており、後からくるDMに注目させるように誘導しているのである。そして色は本体と同じ緑色である。

本体封筒は緑色である(APCの下)。封筒の左上に窓がついていて中のシールが見えるようになっている。そうして中を開けるとゴールデンブックカバーが出てくる。(緑の封筒の下)。このキラキラしたカバーが高レスポンスを長年上げた原動力となったものである。

そしてその下からシールつきのOFC/LETTER(申込書と手紙が一体となったもの)が出てくる。(中央の縦に長い横書きの手紙)。シールはOFC/LETTERの一番左上に貼付されていて表面に「重要」「返送期限」「手紙を読み終えるまではこの封筒を開けないでください」などと書いてある。中には「ペガサスシール」が入っている。そして手書き風の手紙をよく読むとシールを「諾」の欄に貼ると本誌リーダーズダイジェスト日本語版の申込と総額「100万円」のラッキー賞への参加申込も兼ねるようになっているのである。
ラッキー賞には仕掛けがしてあって「早起き鳥ラッキー賞」となっている。つまり早ければ早いほど賞金額が高いわけである。(緑の返信用封筒裏面)

このように本誌リーダーズダイジェスト日本語版のDMにはいたる所に仕掛けがしてあってそれぞれが高レスポンスを生むようになっている。
そして、もちろんこれは普段のTESTの集大成であり、TESTでの高レスポンスの集合体なのである。これらのものを平時に積み上げておき、BULKに大金をかけて投入するのである。そしてこれを確実に実行したのがリーダーズダイジェストであった。

そしてBULKのほかにプライステスト、コピーテスト、プレミアムテスト、オファーテスト、リストテスト、さらにそれぞれのテストが細かく分岐していて50種類くらいのテストが投入され、それらをコントロールしていくだけでも胃が痛くなったのを覚えている。もちろん発送日厳守で期日が近づくほどに直しが入ったりで、徹夜、徹夜であった。
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