コラボレーションは昔からある営業戦略の一つである。この手法が最近急に脚光を浴びている。不況の中、相互のメリットを生かすことで、最小の費用で最大の効果を狙うことができるからだ。
メーカーと流通が一緒になって実施する垂直型コラボレーションに加えて、地域、売り場などで近い商品が一緒になる水平型コラボレーション、さらに、競合同業者による生き残りコラボレーションが注目を集めている。
共同売り場によるコラボレーション
共通目的や異業種を組合わせた売り場作りによるコラボレーションがある。
例えば「ぶりのしゃぶしゃぶ」をテーマにビール、ポン酢、アルカリイオン水が共同販促を実施した。また、料理、ワイン、ダンス教室を1か所にまとめ、回遊性をもたせることで様々なジャンルに関心を広げる施設も登場している。
競合が手を結ぶ、新しい形のコラボレーション
競合が手を結ぶコラボレーションも登場している。
例えば、日本経済新聞社、朝日新聞社、読売新聞グループ本社の全国紙3社によるインターネット共同事業「あらたにす」では、日経、朝日、読売の3紙に掲載されたその日の新聞記事の冒頭部分と社説の要約を載せ、そこから各社のニュースサイト上の記事に移って詳細を読める。各紙の違いを一覧して比べられる。
http://allatanys.jp/
共同仕入れ、共同販促によるコラボレーション
共同仕入れでは、横浜中華街で料理に使う国産野菜の共同仕入れを行う事例がある。
一方、共同販促事例では、通販大手10社がカタログ請求サイト「カタログ倶楽部」を立ち上げた。衣料品や事務用品など90種類のカタログの取り寄せが可能となる。
http://catalogue.tuhan.ne.jp/
いろいろな形で展開されるコラボレーション
最近は、まったく違うものが一つになって新しい需要を創造させ、ヒットしているものもある。たとえば、アサヒとカゴメが共同開発した「トマーテ」はトマトジュースとビールで新しい大人の飲料を生み出し、商品開発と連動してスーパーなどでの販促活動が連携して行われた。
また、2つの商品の組み合わせコラボレーション例としては、ウイスキーとチョコレートの相性の良さを生かした共同棚でのPRがある。
さらに、共通目的をもった企業がブランドを立ち上げたり、コラボレーション同業者が一緒になってブランドを立ち上げる動きもある。例えば、食の安全をテーマに「オーガニック・ギルド」が立ち上がったが、食品メーカーや大手小売業が食材に農薬や化学肥料を使用しない有機食品の開発・販売を本格化するものだ。
http://www.asahibeer.co.jp/tomate/
http://www.organicguild.co.jp/index.html
生活者提案のコラボレーション
生活者が望むライフスタイルを提案することで新しい需要を創造するコラボレーションも増えるだろう。
いわゆる生活者への「コト」提案によるコラボレーションで、「省エネ」ライフスタイル提案 、「美脚」ファッション提案 、「美肌」化粧提案 、「ワンルーム丸ごと生活」提案 、「20代キャリアウーマンのすてきな生活」提案、「団塊世代向け豊かな生活」提案、「元気シニアの生きがい」提案、「メタボリック症候群対策」提案、「快眠対策」提案など、生活者を楽しくするもの、わくわくさせるもの、困っていることを助けるものなど、生活者が「希望するコト」「楽しむコト」などの提案が可能になる。