■食料品のネット通販マーケット急上昇、その理由と今後の対策は
朝日大学マーケティング研究所は事前調査で、日常的用途で月に1回以上食料品のネット通販を利用していると回答した、30歳~49歳女性にWebで08年9月―10月に調査した結果をもとに分析したものである。
1.利用頻度、平均購入金額、利用開始時期
「週1回程度」または「月2~3回」の食料品ネット通販利用者が多数、一回あたりの平均購入金額は4663円となり、利用は2007年から急増している。これは、女性の社会進出や労働形態の多様化の流れの中で、24時間買い物ができる生活者ニーズが高まってきていることを意味している。今まで利用者が先進的ユーザーに限られていた食料品のネット通販も、ネット世代が家庭を持つようになったことで、一般層にまで浸透してきている。
2.食料品に占めるネット通販の購入割合
食料品を「週2回以上利用する者」のネット通販利用は7割~8割と多い。ネット通販と実際の店舗を比較すると、「買い物の手間」について「ネット通販のほうが優れている」と答えるのは当然ながら、「食料品の安全性・信頼性」についても、「ネット通販のほうが優れている」と答えた利用者が多く、「産地直送」といったシステムが評価されていることが伺える。買い物の手間という点で圧倒的に優れているネット通販は、今後は実際の店舗と並んで食料品の購入方法の一翼を担っていくと考えられる。
3.食料品のネット通販で利用することで変わったこと
利用頻度別にネット通販を利用する前後で一ヶ月あたりの食費がどうなったかをみると、全体の33.3%が「増えた」と答え、利用頻度が高いほど、その傾向がある。一方で「減った」とする利用者も利用頻度が高いほど多く、食料品のネット通販を利用することで賢く食費を節約している利用者がいる可能性も示唆される。同様に、外食する頻度、コンビニを利用する頻度をみると「減った」割合が大きく、内食の頻度が増えたことがうかがえる。自家用車で買い物に出かける頻度は自家用車保有者全体の44.2%が「減った」としており、今後もネット通販が普及すれば、「買い物に車を利用する」という自家用車保有の動機が弱くなることが予想される。一方で、「値段(安さ)」「セール・特売品情報」「品揃え」などは、実際の店舗より劣っていると評価している。
4.食料品のネット通販を利用する際の意識
利用頻度別に、食料品のネット通販に関して「安いものを買っている」のか「質の高いものを買っている」のかをみると、利用頻度の高いユーザーほど「質の高いものを買っている」と答えた割合が高い。ブランド志向かどうかをみると、利用頻度が高いユーザーほどブランド志向であることがわかる。利用開始時期別に定期購入かどうかをみると、利用開始時期が古いユーザーほど、ネット通販で定期的に購入していることがわかる。さらに買う商品もあらかじめ決まっている割合が高く、食料品のネット通販歴が長くなると、決まった商品を定期的に購入するようになる様子がうかがえる。このようなデータから、顧客セグメントごとの販売戦略が有効になってくる。
http://reposen.jp/1629/2/66.html
http://www.asahi-bplan.com/marketing/data/0810.pdf